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京都西陣エリアの町家をアトリエ&ギャラリーにしてみる#1(京都西陣/京都)

空間づくり

京都西陣

100% made project のテーマの1つでもある空家古材ロス活用の拠点を関東なのか関西なのか九州なのか、どこに構えるのがいいかと調べていく中で、関西には古民家や空家が多く、京都・奈良・兵庫・滋賀・三重などへのアクセスを考えた際に中心地に位置する京都がいいと思い、京都での物件を探し始めることに。

ユニークな不動産会社を尋ねる中で辿り着いたのが、京都移住計画という「居・職・住」という移り住む人にとって必要なことをお届けしている任意団体のユニット。早速連絡をしたところ、気になる物件を不動産担当の岸本さんにご案内して頂くこととなる。(あとで知ることになるが、岸本さんは面白い取組を沢山取り組まれていたり、セブンルールにも出ていたりとご活躍をされている素敵な方)

物件は、京都市内の上京区に位置する静かな住地域で、今もなお伝統産業の西陣織のガシャンガシャンと響く音と佇まいが残る西陣エリアの町家。一見すると普通の町家だが外観からは想像もできない奥行きと天井の高さに驚くと共に、元々家具屋さんが大切に使い、その後シェアハウスとして使われていたということで、築100年ぐらいは超えるであろう建物を大切に繋いで来ていることも分かった。広さは何と1F+2Fで200平米程!

また、近くには味わい深い銭湯を利用した人気のカフェ”さらさ西陣”や有形文化財にも指定され今もなお現役の”船岡温泉”や織田信長を主祭神とする”建勲神社”や禅寺として人気の”大徳寺”も徒歩圏内にあり、昔の街並みと文化をまだ残しているエリアであった。金閣寺も龍安寺も近く自転車があれば数分でついてしまう。

京都に拠点をつくるに際して決めたことは、
・多機能拠点する為にある程度の広さがあること
・古さも残っていながら大切に継承されていること
・京都らしい佇まいや文化が残っていること
この3つである。

この条件に合う場所が決まったので、いざデザインと制作準備スタート!

銭湯の面影そのままにカフェに業態を変えた人気スポット!(さらさ西陣)
有形文化財としていまだに現役で地元民に愛されている船岡温泉!

デザイン準備としてのリサーチ

元々、織機の工場でもあったので天井も高く、古き良き時代を感じる太い梁もふんだんに使われており、空間自体の素材は文句なし。
このままでも内装と家具も使えるけれど、ブランディングを本業とする身としては、内装と家具・照明などのバラバラ感を整えたいということで、まずは必要最低限だけのものだけ残し、イメージを膨らませることに。
(町家の中でも母屋と工場がくっついている分、うなぎの寝床具合がすごい!)

うなぎの寝床。奥行は25m超、庭を入れると30m!
シェアハウスの面影を残す1F(1)
シェアハウスの面影を残す1F(3)
シェアハウスの面影を残す2F

必要最低限の状態にしてみる

色々と残っていたものを必要最低限にして見ることに。
だいぶスッキリ!でも寂しい。
空間の仕事をやっていると常に頭の中で3次元化をイメージしていることもあり、この空間に運用上必要機能をどういうボリュームで足せばどうなるかということは大体イメージが出来てしまう。これが出来なかったりイメージが共有できない場合は、パースを作ったり模型を作ったりしてイメージの共有を図るのだがお金はかかる。。

残置物を必要最低限に(リビング)
残置物を必要最低限に(ダイニング)
残置物を必要最低限に(キッチン)
残置物を必要最低限に(寝室)

デザインスタート!

SHIBUYA UDAGAWA BASEは、様々な実験ができるラボを作るということをテーマに大きな本棚と大きなテーブルと色をキーワードに作ったが、KYOTO NISHIJIN BASEは、職住一体の新しい提案もしたいの考えからアトリエ&ショールームを取り入れた空間とすることに。

自分は土地の記憶を繋ぐということをキーワードの1つとして編集をしているので、京都らしさも掛け合わせたいと思い、京都の街並みで多くの種類を見ることのできる格子のイメージも掛け合わせて、”繋ぐ”=”格子”=”組む”というワードから「箱 HAKO」というテーマで空間を構成してみることにした。

大きな本棚、間仕切り壁、キッチン、ショールーム展示台などHAKOユニットとし様々な組み方によって、表情の変わるデザイン。

町家の柱や梁材の質感を意識して軽い材料でなく、しっかりと素材感が出る材料を使うことにした。1Fはジャパンメイドで構成し、2Fは和洋折衷で町家版のSOHOを意識した構成とした。

デザインイメージは出来てきたので、次に作りのサポートで大工さんか工務店さんをどうしようかと思っていたところ、物件でお世話になった岸本さんがご紹介してくれることに! ご紹介を頂いたのは山内さん。コラボ建築という建築家さんとの活動もされており、こちらの妄想デザインにも動じずに楽しんでくれて、岸本さんと山内さんには感謝感謝です!

組み繋ぎ

いよいよ工事スタート!

渋谷の4日程で準備をしたのとは異なり、こちらは準備から着工・竣工まで2ヶ月程かけることに。

こちらのイメージや図を元に、山内さんが大工さん達と調整をしてくれて、工法や構造の工夫もしてくれたり、段取りを組んでくれたりと、普段は自分でできることは結構やりますが、自分が東京の現場で京都になかなか来れないこともあり、ほぼほぼお任せになってしまいましたが安心感を持ってお任せ出来ました!

父親が住宅系の大工なこともあり、住宅系の大工さんと仕事するとテンションがあがり、住宅の仕事って大変だけど、人となりとこだわりが凝縮されていくこの感じもいいなと久々に心地よい気持ちも芽生えました。

単純な内装工事だけでなく特殊な造作もお願いしていましたが、様々な設計士や建築士ともお仕事を沢山されているので引き出しが広く、現場をやりながら色々なご相談もさせて頂き、やりたいこともどんどん増えてどんどん追加費も膨らむことに笑

タイルカーペット剥がしからいよいよスタート!

#2に続く